先日、以前からずっと行ってみたかったクライミングジムに初めて突撃してまいりました。スタッフの方から簡単なルール説明などレクチャーを受けていざ登ってみたものの、「同じ色のホールドしか使ってはいけない」 という超初歩的なルールも知らなかった完全初心者なので、想像以上に難しくてビックリしました。普段映像や写真で平面でしか見た事が無かったオーバーハングした壁がこんなにキツいとはつゆ知らず、必死でやっていたらすぐに腕がパンパンになってしまいました・・。
普段は木登りのクライミングをしているし、それなりに体力はある方かなと思っていたのですが、私がヒーヒー言ってもどうしても登れない課題(色ごとに分けられたルート)を、年配の叔父様や子供達がヒョイヒョイと登っていく光景はちょっと衝撃的で、若干落ち込んだりもしましたが、しかしこれは本当に面白い。体の使い方や手足を置く位置、事前のルート確認(”オブザベーション”と言うそうです)の重要性など、非常に奥が深くて、上手く完登出来た時の喜びは格別ですね。
結局この日は5級という課題までクリア出来ましたが、もうこの時点で体がバキバキになって「明日の仕事に影響が出過ぎる・・」と冷静になってギブアップ致しました。木登りのクライミングの場合は、リードクライミングとは違って基本的にはロープを常に張った(ある程度体重を預けた)状態で姿勢を保つ場合が多いのですが、とは言え自力を要する場面も非常に多く、体の使い方や使う筋力という意味ではとても良く似ているなと感じましたので、「トレーニング」という名目でまた空いた時間に遊びに行きたいと思います。
ところで、先程「山野井泰史さんがピオレドール生涯功労賞を受賞」という素晴らしいニュースが舞い込んでまいりました。ニコラス・オコネル著”ビヨンド・リスク~世界のクライマー17人が語る冒険の思想~”を読んだ時、「あと数年執筆を待ってもらえたらきっと山野井さんの名前もこの中に・・」と、なぜか他人事なのに悔しさを覚えたりもしましたが、今回の受賞で自身が若かりし頃から憧れていた、ラインホルト・メスナーやヴォイテク・クルティカといった歴史的な偉業を成し遂げた登山家の名前と共に、歴代13人目の受賞者として「山野井泰史」の名前が刻まれる事になりました。賞はあくまでも賞なので、ご本人は全く気にしてなさそうな気もしますが、いちファンとしては感激しております。おめでとうございます!